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卵巢良性腫瘤🆚取卵

2023.7.17 妊活レッスン

卵巣良性腫瘍を発症した方から「採卵手術をする前に先に卵巣腫瘍の手術をするべきですよね?」とよく質問されます。手術過程で卵巣組織の一部分を切除するのではないか、電気メスを使用して止血する際に卵巣が損傷してしまうのではないかと心配しているからです。さらにAMH値が低下して採卵手術の際に卵子の数量や質、いい結果が出ないのではないかと心配しているからです。


今週二人の患者さんが治療をしに当センターに来院してくださいました。ひとりは33歳で右の卵巣に5センチのチョコレート嚢種がみられ、AMH値は4.2でした。もう一人の方は35歳で左の卵巣に6.5センチの卵巣奇形種があり、AMHは5.1でした。お二人とも採卵手術の前に排卵誘発剤以外、私はそのほかの薬や手術といった治療は行いませんでした。しかしこの排卵誘発剤を使用した治療中、嚢腫がある側の卵巣も良い反応を見せ、十分な数の卵子が生成され、採卵手術の際もしっかり成熟した卵子をとることができました。ただ私は卵巣上部にある嚢腫に刺さらないよう十分に注意して手術を行いました。その後実験室で培養に進み、これらの卵子を正常に受精、分裂、嚢胚期まで発育させます。


したがってもし若い女性が、AMH値もよく、たとえ卵巣に嚢腫があったとしても排卵誘発剤は使用することが可能で採卵手術にも進めます。ただし一般的に個人の状況に応じて、卵巣の嚢腫が人工生殖の成功率にどのような影響を与えるか、また手術が本当に人工生殖治療の効果を高めるかを考慮することが重要です。最善の選択をするためには、個別の状況に応じて医師と相談する必要があります