着床前スクリーニング(PGT-A / PGS)には体外受精で生じた受精卵が胚盤胞に育った段階で、一部の細胞を採取して、23組ある(計46本)染色体の異常の有無を調べる技術です。
受精卵に染色体異常があると着床しにくく、着床しても妊娠初期の段階で流産する可能性が高くなります、染色体異常は女性の年齢と共に急増します。
受精卵が着床直前の胚盤胞の状態に達したときに、胎盤になる部分の細胞を3〜5個程度採取する方法で、診断の精度が高く、受精卵の着床率に影響を与えない胚盤胞からのバイオプシー(生検)のみを実施して、異常がない胚を選出し、子宮に戻します。
ただし、妊娠が成立する前に受精卵の段階のみで異常の有無を調べますので、妊娠が成立したら妊婦健診を受けることが必要です。
✧ 適応対象:
着床前診断(PGT-M / PGD)では、遺伝する重い病気の保因カップルが、遺伝性疾患を持った子どもをもつことを回避するための技術です。
ご夫婦のいずれかの遺伝性疾患の保因者とそのご両親が採血し、診断用のプローブを作りから(2か月程かかる)、体外受精を行います。
体外受精で生じた受精卵が着床直前の胚盤胞の状態に達したときに、胎盤になる部分の細胞を3〜5個程度(胚生検)採取して診断します。特定の単一遺伝病のない受精卵のみを胚移植します。
適応対象: