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一度も月経がなくても妊娠できるの?

2025.8.27 喜びのお裾分け

生まれてから一度も月経がない場合、
医学的には「原発性無月経」と呼ばれます。
原因はいくつかあり、染色体異常・卵巣早衰・子宮や卵巣の発育不全・ホルモン分泌の異常(例:低ゴナドトロピン性性腺機能低下症 Hypo-Hypo)などが考えられます。


👉 大切なのは「月経がない=絶対に妊娠できない」わけではないということです。
卵巣の機能が完全に失われている(卵巣早衰・染色体異常など)場合は、卵子提供(借卵)が必要です。
しかし、今回のケースのように「視床下部―下垂体―卵巣のホルモン分泌が不足しているために卵巣が眠っている」状態なら、卵巣内には卵子が残っている可能性があり、ホルモン治療(排卵誘発剤など)で「目覚めさせる」ことができます。
実際、この患者さんもオーダーメイドの排卵誘発治療で採卵・受精卵培養ができ、胚移植ののち妊娠に成功しました。
つまり「一度も月経がなかった人」でも、正しい診断と治療で妊娠の可能性は十分にあるのです。


🌸 まとめ
「月経がない=妊娠できない」ではない。
卵巣に卵子が残っているか、ホルモン治療で機能を補えるかがポイント。
特に低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(Hypo-Hypo)では、専門的な治療を受ければ妊娠のチャンスがある。